介護職は未経験でも働ける？経験無しでも歓迎される理由と大阪府の求人状況

介護職員・ヘルパー

「介護職は未経験でも働けるの？」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。結論として、一般的な介護職員であれば、未経験でも実際に現場で働くことができます。

施設や事業所によっては新人研修や資格支援を実施しており、無資格・未経験の方を歓迎しています。労働環境の整った施設で働けば、仕事をしながらスキルを学ぶことが可能です。

とはいえ、未経験者を受け入れていない施設や、特定の資格を求められる職種もあるため一概には言えません。

そこで今回は、介護職が未経験でも推奨される理由、大阪府における未経験者の求人案件を解説します。介護職への転職を希望している方は、ぜひ最後までご覧ください。

介護職は未経験でも働ける？

介護職は未経験・無資格であっても働けます。実際に未経験者を募集している施設も多く、現場で経験を積んでスキルを習得している方がたくさんいます。

日本は世界的にみても高齢化が進んでおり、それに伴い介護サービス受給者の数が増加しています。多くの施設では介護職員が不足しているため、未経験・無資格の職員を積極的に採用しているのです。

介護職は利用者の安全を守る必要があるので「気軽に始められる」とは言えませんが、先輩から仕事を教えてもらいながら働けるため、「未経験だけど大丈夫かな」と不安に思う必要はありません。

また、介護職を始めるきっかけは人それぞれです。例えば、家族の介護をしていてやりがいを感じたから、誰かに感謝されたいから、などの理由があります。「未経験でも介護に思い入れがあれば始められる」、それが介護職なのです。

未経験者は業務内容が制限される

未経験・無資格でも働けるといはいえ、資格保有者とまったく同じ業務を行えるわけではありません。介護資格を持っていない場合、業務が一部制限されてしまいます。

介護職の業務内容は多岐にわたりますが、未経験者の業務は利用者の生活援助が主です。生活援助は、利用者が日常生活を快適に送るための、家事や掃除などのサポート全般を指します。

また、未経験者でも利用者とコミュニケーションを取ったり、散歩に付き添ったり、身体介護を一部手伝ったりなど、さまざまな業務を行えます。なお、未経験の介護職員が活躍する代表的な職場は以下の通りです。

有料老人ホーム
特別養護老人ホーム
デイサービス
グループホーム

介護職員が活躍できる職場は幅広く、働く場所に応じて業務内容が変化します。業務内容や介護施設について深く知りたい方は、「介護職の業務内容を徹底解説｜求人案件や働くメリットについても紹介」をご確認ください。

資格が必要な介護職

一般的な介護職員であれば無資格で働けますが、中には特定の介護資格がないと就任できない職種もあります。各職種による必要資格は以下の通りです。

職種	必要資格
ホームヘルパー（訪問介護員）	介護職員初任者研修または介護職員実務者研修
介護福祉士	介護福祉士
ケアマネージャー	介護支援専門員実務研修
生活相談員	社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格のいずれか
機能訓練指導員	理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師のいずれか

職種によっては介護資格だけでなく、実務経験も求められます。特定の職種を目指している方は、事前に必要資格等を確認しておきましょう。

なお、職種ごとの必要資格については、「介護職員には資格が必要？業務で役立つ介護資格を詳しく解説」で詳しく解説しています。

介護職が未経験でも推奨される3つの理由

介護職が未経験でも推奨されるのは、以下3つの理由があります。

資格費用などを援助してもらえる
幅広い働き方から選択できる
仕事で得たスキルを将来的に活用できる

それぞれの項目を1つずつ解説します。未経験で介護職員を目指している方は、以下の詳細をぜひご確認ください。

理由1．資格費用などを援助してもらえる

1つ目の理由は、資格費用などを援助してもらえるためです。介護職は国や地域が推奨していることもあり、施設や事業所によっては「介護職員初任者研修」などの資格費用を援助しています。

また、資格費用だけでなく、就職活動のサポートを行ったり、就職時に支援金を支給したりする場合もあります。これらの援助内容は地域によっても異なるため、各施設のホームページをご確認ください。

理由2．幅広い働き方から選択できる

介護職は未経験でも幅広い働き方から選択できます。多くの施設が人手不足という問題を抱えているため、「短い時間でもいいから働いてほしい」という事業所が多々あり、週3回だけ日勤で働く、夜間帯の勤務でたくさん稼ぐなど、希望に沿った働き方が実現しやすいのです。

また、正社員やアルバイト・パートだけでなく、介護派遣といった選択肢もあります。介護派遣であれば、1時間あたりの給与が高く、より柔軟な働き方を可能にします。

介護派遣については、「介護派遣の特徴とメリット・デメリットを解説！向いている人の特徴とは？」をご参照ください。

理由3．仕事で得たスキルを将来的に活用できる

3つ目の理由は、仕事で得たスキルを将来的に活用できるためです。高齢化が進行している日本では、多くの方がご家族の介護に関わっています。

介護職員として働くうちに介護の知識やスキルが身につき、その技術をご家族の介護に活用できるため、現場で学んだことは一切無駄になりません。

突然ご家族の介護が必要になった場合、慣れない介護でストレスを感じ、心身ともに負担となる可能性があります。しかし、介護職員としての業務で慣れておけば、その経験が負担を和らげてくれるでしょう。

介護職を未経験で始める場合に注意すべきポイント

介護職は未経験でも十分活躍できますが、注意すべきポイントがいくつかあります。未経験で始める方は以下3つのポイントを押さえましょう。

人材育成制度や研修制度を確認する
施設説明会や施設見学に参加する
働く時間帯を確認する

各ポイントを順番に見ていきましょう。

ポイント1．人材育成制度や研修制度を確認する

1つ目のポイントは、人材育成制度や研修制度を確認することです。これらの制度は施設や事業所によって内容が異なります。

公式ホームページや求人情報に取組内容が記載されていることもあるため、施設に就職する前に必ず確認しましょう。なお、人材教育制度や研修制度には以下のようなものがあります。

入社時の基礎研修
新入社員のフォローアップ研修
介護職員初任者研修の費用負担
スキルアップ研修
外部の研修参加費の負担

ポイント2．施設説明会や施設見学に参加する

施設説明会や施設見学に参加することも大切です。施設のことを何も知らない状態で就職すると、納得できないことが多々あり、取り返しのつかないことになりかねません。

例えば、新人教育制度が整っていない、職員がイライラしながら働いている、利用者にひどい態度を取っているなどが挙げられます。

そんな環境で働いても介護技術を効率的に学べないため、実際に働いている職員の様子を見た上で、就職することをおすすめします。なお、施設見学をする際は、利用者と介護職員の両方に注目してみてください。

ポイント3．働く時間帯を確認する

3つ目のポイントは、働く時間帯を確認することです。介護職は基本的にシフト制で、働く時間帯が「日中帯」と「夜間帯」の2つに大きく分けられています。

日中帯は働く職員が比較的多く、先輩から直接業務を教えてもらいやすいため、業務に慣れるまでは日中帯をおすすめします。一方、夜間帯は職員の人数が少なく、緊急時の対応を行う必要があるため、未経験者にはあまり向きません。

大阪府の介護求人は未経験OKの案件が多い！

大阪府の介護求人は、未経験者を歓迎している施設が多い傾向にあります。また、介護職の求人数も多く、ほかの地域よりも給与が高いのが特徴です。

大阪府の介護案件が充実している主な理由は、大阪府が介護人材確保の取組みを推進しているためです。大阪府は介護サービス受給者の数が多く、それに伴い現場で働く介護職員の人数が不足しています。この事態を解消するべく、大阪府は以下3つの取組みを実施しています。

取組み	内容
1．参入促進	・職業としての介護の魅力のアピール・ターゲットに応じた参入サポート
2．労働環境・処遇の改善	腰痛など離職事由に応じた雇用管理改善と事業者の取組み促進
3．資質の向上	介護人材のスキルアップと定着促進のための研修事業

大阪府がこれらの取組みを推進していることもあり、施設や事業所は未経験者を歓迎しているのです。また、多くの事業所が労働環境の改善や、資格費用の援助に力を入れています。