日本の高齢化が進行していることもあり、現場の介護職員は不足傾向にあります。それに伴い、多くの介護施設では働き手を募集しているため、介護職の転職はしやすいと言えるでしょう。
しかし、転職活動を始めるベストなタイミングは、目的や状況によって異なります。転職活動をスムーズに進めるためには、介護職における転職状況の理解が必要です。
そこで今回は、転職活動を始めるタイミング、転職時期を決めるポイントを解説します。最後までご覧になれば、介護職の転職状況を詳しく理解でき、ご自身に適した方法で転職を進められるでしょう。
介護職における転職状況
介護職の求人案件は、他職種に比べて多く出回っています。これは、日本の高齢化が深く影響しており、介護サービス受給者の数が年々増加しています。
多くの介護施設が人材募集をしているほか、国が職員確保の取組みを推進していることからも、他業種に比べて介護職の転職はしやすいと言えるでしょう。
また、介護職はどのシーズンでも転職しやすく、加えて無資格・未経験でも受け入れてくれる施設が多い傾向にあります。さらに、年齢問わず職員を歓迎している施設が多いのも特徴です。
ちなみに、転職完了までの期間はおよそ1ヶ月だとされています。介護施設によって働き方や求めている人材が異なるため、2〜3社を目安に探すのをおすすめします。
介護職の転職活動を始めるタイミング
介護職の転職活動を始めるベストタイミングは、「在籍中」と「退職後」で異なります。それぞれの状況に分けて解説します。
在籍中に始める場合
在籍中に転職活動を始める場合は、収入が安定しているため、時間をかけて転職先を探せるという利点があります。また、退職してすぐ働くことで、社会保険や年金などの引き継ぎもスムーズです。
「焦って適当に転職先を決めてしまった」というトラブルを防げますが、面接や電話対応などの日程が在籍期間と被ってしまうため、スケジュール的に忙しくなることが予想されます。
時間がなく忙しいことから、面接対策や情報収集が疎かになり、ベストな状態で転職活動に臨めない可能性もあります。そのため、在籍中に転職活動を始める場合は、面接日の調整やスケジュール管理に注意しましょう。
退職後に始める場合
退職後に転職活動を始める場合は、時間に余裕があるため転職活動に集中できるという利点があります。面接や電話対応などのスケジュールが組みやすく、日程を自由に調整可能です。
面接対策や情報収集などの事前準備もしっかり行えますが、収入がまったくない状態が続くため、貯金などで金銭的な余裕がないと焦りが生じてしまいます。
さらに働いていない期間が長引くと、それだけでブランクとみなされることもあり、転職活動に不利に働く可能性があります。
転職先を妥協しないためにも、退職後に転職活動を始める場合は、金銭的な余裕を持っておくことが大切です。
介護職の転職時期を決める3つのポイント
「介護職の転職活動をいつ始めようか迷っている」という方もいるでしょう。そんな方は、以下3つのポイントをご確認ください。
- 生活を維持できる貯金はあるのか
- 十分な時間を取れるのか
- 心身は健康的なのか
転職時期に迷っている方は、以下の詳細をぜひご確認ください。ご自身にとっての適切な転職時期が見つかるはずです。
ポイント1.生活を維持できる貯金はあるのか
転職活動を始める上では、生活を維持できる貯金はあるのか、というのがポイントです。生活を維持できるだけの貯金があれば、今の仕事を退職してゆっくり転職活動を進められます。
また、仕事をやめて時間に余裕を持たせることで、心身の休息に繋がるなど、さまざまなメリットにも期待できます。
ただし、失業手当をあてにしている方は要注意です。転職による退職はほとんどが自己都合の退社となるため、失業手当の受給条件を満たしていても、支給されるのは約3ヶ月後からとなります。
そのため、失業手当を期待するのではなく、ご自身の貯金がある状態で検討しましょう。
ポイント2.十分な時間を取れるのか
十分な時間を取れるのか、という点をご確認ください。時間に余裕があれば、十分な準備をして転職活動に臨めます。反対に、時間に余裕がない状態で転職活動を始めると、スケジュールを圧迫してしまい、うまくいかないケースが多いです。
「転職活動の時間を作るために今の仕事をやめる」という手もありますが、その場合は金銭的なリスクが伴います。一時休職やシフトの調整などの方法も考えられるため、金銭状況に合わせて検討しましょう。
ポイント3.心身ともに健康的なのか
3つ目のポイントは、心身ともに健康的なのかという点です。「今の施設はストレスが溜まるから」「身体的に辛くて我慢できないから」という理由で転職される方もいますが、心身ともに健康的でないと、納得のいく施設を選ぶことができません。
仮に心身ともにギリギリの状態であれば、転職ではなく一時休職を選択するのも1つの手です。働かない期間を設ければ心身ともに回復できるため、一時休職という選択肢もご検討ください。
介護職の転職方法|転職サイトの特徴・選び方
介護職の転職方法は複数あります。例えば、介護施設に直接問い合わせる、知り合いからの紹介、求人雑誌で探すなど、さまざまな方法が挙げられます。
中でも介護職の転職サイトを利用すれば、より効率的な転職活動が可能です。転職サイトには莫大な数の施設情報が掲載されているため、ご自身の希望条件に近い転職先を探せます。
また、転職サイトによっては、転職活動のスペシャリストやキャリアアドバイザーが配属されており、面接対策や面接への同行を依頼できます。不安点や疑問点がある場合は、担当者にその都度相談も可能です。
一言で転職サイトと言っても、その種類は多岐にわたります。希望条件に近い転職先を見つけるためには、各サイトの特徴を深く理解することが大切です。なお、主要な転職サイトとしては、以下のようなサービスが挙げられます。
- 介護求人ナビ
- e介護転職
- 介護求人.com
- みんなの介護求人
- さぽケア
- ジョブメドレー
- カイゴジョブ
- きらケア
- 介護ワーカー
転職サイトの選び方
「転職サイトは種類がたくさんあるので迷ってしまう」という方は、以下のポイントをもとに選定してみてください。
- 介護職専門の転職サイトかどうか
- 求人数は多いのかどうか
- 特定地域に特化しているのかどうか
- 求人案件の詳細を確認できるのかどうか
- 利用者の口コミを見れるのかどうか
転職サイトによって使い方や掲載情報、求人数が異なるため、これらのポイントを踏まえて選びましょう。
なお、本サイトを運営する「さぽケア」は、大阪・関西に特化した介護職専門の転職サイトです。正社員や派遣社員、アルバイト・パートなど、多様な雇用形態にも対応しているため、介護職の転職を考えている方はぜひご利用くださいませ。
転職サイトを用いて実際に転職するまでの流れ
転職サイトによって手順は多少異なりますが、基本的に以下のような流れで進行します。事前に流れを知っておけば、スムーズに転職活動を進められるはずです。
- 転職サイトで求人情報を調べる
- 退職することを上司に伝える
- 業務の引き継ぎ作業をする
- 必要な書類を受け取る・返却する
- 新しい施設に転職する
それぞれの手順を1つずつ解説します。
手順1.転職サイトで求人情報を調べる
まずは、転職サイトで求人情報を調べましょう。転職サイトにはさまざまな求人情報が掲載されており、案件によって給与額や施設形態が異なります。なお、転職先は1つだけでなく、2〜3社を目安に検討しましょう。
手順2.退職することを上司に伝える
求人情報を調べて目星をつけたあとは、退職することを上司に伝えましょう。施設によっては引き止められることがあるほか、人材確保や教育などの準備期間を必要とする場合もあるため、できるだけ早めに伝えることをおすすめします。
少なくとも退職を希望する2〜3ヶ月前には伝えておきましょう。
手順3.業務の引き継ぎ作業をする
退職する旨を伝えたら、業務の引き継ぎ作業を進めましょう。退職の1ヶ月前を目安に引き継ぎ作業を開始し、後任者が主体となって業務を伴走します。
また、自分がやめたあとも困らないように、業務マニュアルを作成しておくと良いでしょう。引き継ぎ作業をしっかり行えば、円満退社を実現しやすくなります。
手順4.必要な書類を受け取る・返却する
退職するに伴い、必要書類の受け取りと返却があります。受け取る書類としては、源泉徴収票や年金手帳、雇用保険被保険者証などが挙げられます。
転職後に必要となる書類なので、退職する前に必ず受け取りましょう。また、名刺や健康保険証、支給された備品などがあれば、退職時に返却する必要があります。
手順5.新しい施設に転職する
必要書類の受け取り・返却が終わったら、新しい施設に転職します。転職サイトを使って転職する場合は、担当者とやり取りを交わしたあと、施設との手続きを進めます。
なお、雇用形態によって転職完了までの流れが異なるため、事前に担当者に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では介護職の転職活動について解説しましたが、お目当ての情報は見つかったでしょうか?
日本は世界的にみても高齢化社会なので介護サービス受給者が多く、それに伴い介護職員が不足しています。そのことから介護職の求人案件が多く出回っているため、介護職は他職種よりも転職しやすいと言えるでしょう。
これから介護職の転職を予定している方は、本記事で解説した内容を参考にし、転職活動を進めてみてください。
なお、本サイトが運営する「さぽケア」では、大阪・関西に特化した求人案件を取り扱っています。求人案件の紹介だけでなく、専属のキャリアアドバイザーへのご相談も承っております。
高単価の求人案件も多数取り扱っておりますので、介護職に転職希望の方はぜひお気軽にご利用くださいませ。